人物や動物のふわふわした毛など選択範囲を作成するのが難しい被写体のマスク・切り抜きの際に使う「選択とマスク」機能。数あるマニュアル通り操作しても境界線の周りにゴミが残っていたり、マスク出力すると境界線がボケボケだったり思い通りにならない・・・そんな時の処理のコツを紹介します。是非ご参考にしてください。
不向きな画像を見極める
選択とマスクのワークスペースを開いて「クイック選択」または「オブジェクト選択ツール」で被写体を選択する作業をしますが、このツールには弱点があります。
被写体と背景の色域が同じだったり解像度が低く境界線ボケて曖昧だったりする画像を処理するのは不向きです。このようにクイック選択するとうまく女性が選択できません。
ソース画像 クイック自動選択
このような画像はペンツールで被写体をパスを囲い選択範囲を作成したあとに選択とマスクで境界線の調整をするスマートでしょう。
フォトショップの切り取りは多岐にわたるので、画像の状態を見極め適した処理をするのが綺麗に切り取るコツです。
色域や明度がハッキリした画像が理想
背景が茶色・被写体のウサギが白色このように明暗がハッキリしている画像を切り取るには、選択とマスクが最適です。
表示モードを使い分ける
綺麗に処理するコツは、被写体を切り取った後に合成する背景の色域に合わせて境界線を調整することです。選択とマスクがは選択範囲を作成中に表示モードを切り替えて選択範囲の確認ができることです。
表示モードオーバーレイで被写体を選択。このままOKを押さずに表示モードをそれぞれ切り替えてみましょう。
黒地
選択範囲を黒の背景上に配置
フリンジ(境界線のゴミ)が目立たなく綺麗に範囲選択できているのが確認できますね。
白地
選択範囲を白の背景上に配置
黒地と一変してフリンジが目立って見えます。もしも、明るめの背景と合成する前に調整が必要です。(次のステップで解説)
白黒
選択範囲をマスクとして表示します。境界線調整ブラシツールで検出した毛先が綺麗に拾えているのが確認できます。
レイヤー上
選択範囲を透明な領域で囲むので、
下のレイヤーに画像を配置すると反映します。
境界線の調整
境界線のゴミが目立つ際に試すツールです。
それぞれスライダーを左右に動かして境界線を調整できます。
例えば、境界線のボケが強いなと思ったら「エッジをシフト」をマイナス調整(左へスライド)するともやもやした境界線を抑えることができます。
白背景だとフリンジ(境界線の汚れ)が目立っていたので、この表示モードで修正していきます。
(1) 出力設定 > 不要なカラーの除去にチェックを入れ境界線の余分な色を除去します。量が多いほど効果が反映されます。
(2) 表示モードを「白黒」に切り替え曖昧なところをブラシで修正します。(ウサギの鼻と背中が薄く欠けている)
(3)出力先をレイヤーマスクにしてOKをクリック。
レイヤーマスクに出力したあと、さらに微調整します。
選択とマスクで不要なカラーの除去をしましたが、まだうさぎの足元に土が残っています。
(1)レイヤーマスクの白黒サムネをクリックしてアクティブにします。
(2)不透明度を落としたブラシ(黒)で境界線を綺麗に整えます。
ボケが強い境界線は硬さなしのブラシで試す
被写体が全体的に白くボケが強い画像は冒頭で説明した通り不向きな画像ですが、工夫次第でキレイに処理できるケースもあります。
▼(1)元画像を複製し、片方に暗めに調整したトーンカーブを反映させ被写体のフォルムをハッキリさせます。
(2)ざっくりハムスターの選択範囲を作成し、
境界線調整ブラシツールで縁をなぞり毛先を検出します。
※表示モードオーバーレイで境界線の表示をオンにしている状態です。
▼(3)ハムスターの足元のフリンジを除去します。硬さを0%にしたブラシでブラシの大きさ・硬さ調整は画面上のオプションバーから調整します。
Windows限定ですが、Altとマウス右を押しながら上下左右ドラッグするとブラシの大きさと硬さが調整できます。
(4)出力先「選択範囲」にして複製しておいた元画像の方にレイヤーマスクをかけて切り抜きは終わりです。
まとめ
【1】被写体の選択範囲作成後、表示モードで黒地・白地パターンそれぞれの表示チェックをしっかりするのがキレイに処理するコツです。
【2】Photoshopの透過作業は多岐にわたります。選択とマスクも一つの手段に過ぎず、条件があえば短時間で透過作業ができるツールです。どうしても綺麗に処理できないケースは珍しくありません。その時は別の素材を用意するか、どこまで妥協するか視野に入れてみましょう。
Photoshop / Illustratorを始めてみませんか?
アドビ『プラチナスクールパートナー』提携の認定校のアカデミック版を契約することで通常価格より安く利用できます。